金融市場トレーディング部 2006年入社

入社動機/金融市場の最前線でぜひ働いてみたい

大学時代は商学部で経済や金融の勉強に触れてきたこともあり、銀行や証券会社などいわゆる金融機関を第一の選択肢に就職活動を始めました。一方で、学生時代にアルバイトをしていた雑誌の編集部での多様な経験から、世間ではあまり知られていないようなニッチでユニークな仕事をしてみたいという思いもあり、そのような視点も併せ持ちながら就職情報サイトで企業を探していたところ、おっ!と目に留まったのが当社でした。実を言えば、サイトで名前を見かけるまで当社の存在自体知りませんでしたが、一般の証券会社とは違い債券の取引に特化しているという点がまず魅力に映ったのと、マーケットインフラとしての社会的意義やその取引規模の大きさを知るにつれ、金融市場の最前線でぜひ働いてみたいという思いが強まり、選考へと進みました。

現在の仕事/やりがい

2006年の入社以来一貫して、トレーダーとして日本国債取引の仲介業務に携わっています。各金融機関のディーラーだけが参加し、日々国債の取引が行われているマーケットにおいて売り方と買い方を結びつけ取引を成立させることが、我々の行っている仲介業務となります。担当する顧客はいずれもプロ中のプロであるディーラーで、一回の取引で扱われる国債の額は数億円から多い時は数百億円にも上ります。各ディーラーがマーケットで自らの望む取引をスムーズに執行できるよう仲介しサポートするのが我々の業務であり、扱う金額も大きいため責任はとても重いと言えます。特にトレーダーとして顧客の注文を受注した際は、正確かつスピーディーに果たすことのできる高い業務執行能力が求められます。オペレーションの際は緊張も伴いますが、担当する顧客の取引が希望通り約定に至った際に感じるやりがいは、この仕事ならではの醍醐味だと思っています。

 

長年、トレーダーとして国債マーケットでの業務に携わるなかで、金融政策の変遷をはじめこれまで様々なニュースに接してきました。私の入社した2006年4月は日銀が量的金融緩和政策を解除した直後にあたり、同年5月10日に新発10年国債の利回りは2.005%を記録しました(17年後の現在に至るまで、これがこの日以降における10年国債の最高利回りになろうとは、当時の私はもちろん知る由もありません)。その後、リーマンショック、ゼロ金利政策の復活、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入などを経て、2016年7月8日に10年国債の利回りは過去最低の-0.300%を記録します。2016年9月に導入されたイールドカーブコントロール政策が長期金利の誘導水準の目標を変化させながら現在に至るまで継続し、執筆段階(注:2023年8月)で10年国債の利回りは0.6%台を推移していますが、ここまで挙げてきたこの利回りという名の数字はすべて当社において取引された10年国債のプライスとなります。私自身がマーケットで直接目撃してきた長期金利の推移を通し、その当時の社会・経済情勢を振り返ることができるのは、社会人生活における大きな財産となっています。

 

心に残るエピソード紹介/日々のトレードを通したリレーションシップ

国債の取引を扱う当部署では、基本的に1人のトレーダーが1つの金融機関を担当することが多いのですが、私自身は入社以来これまで5つの金融機関を担当してきました。ある金融機関については担当していた期間がとても長く、多くのディーラーさんに大変お世話になり思い入れも強かったのですが、創意工夫を重ねながらも担当者として顧客の取引に本当に貢献できているのかという不安を同時に抱えながらトレード業務に臨む日々でした。長年続いた担当も交代の時期を迎え挨拶にうかがうと、あるディーラーさんから今度食事にでも行こうと誘いをいただきました。そのディーラーさんとは、これまで当社からお誘いの会食をご一緒する機会はあったものの、プライベートの食事で声を掛けていただくのは初めてだったので恐縮しながら当日お店にうかがうと、「こんなに長い間担当してくれてお世話になったのだから、お礼をするのは当然でしょう」という言葉を掛けていただきました。長年お世話になり感謝しているのは私の方だけだと当たり前のように思っていたのでその言葉がとても嬉しく、これまで頑張ってきて良かったなと心から思えた瞬間でした。

日々のトレードを通して顧客とのリレーションを深めていくのが理想ですし、このようにプライベートでも交流できるようになれば冥利に尽きると思います。私自身は他にもディーラーさんと一緒にフルマラソンの大会に出場したり、スポーツ観戦に出かけたりといったことが良い思い出になっています。

これからの自分/チャレンジ

現在、当社における国債の売買は主に電子取引で行われています。百を超えることも珍しくないたくさんの銘柄の気配が並ぶ「スクリーン」と呼ばれる取引端末を見ながら、顧客が自分自身で直接、あるいは我々トレーダーを介し、端末操作により取引が執行されます。一方、スクリーンを介さず、顧客の意向を受けたトレーダー同士が我々の社内で取引を成立させる「オフスクリーン取引」という取引形態があります。後者については、顧客の注文の発注をただ待つだけではなく、顧客のニーズをより理解し、時には当方から売買の提案を持ち掛けるなどして、ニーズを注文という具体的な形にして取引を成立させる必要があります。顧客の望む取引を一件でも多く約定に結びつけられるよう、「スクリーン」における取引はもちろんですが「オフスクリーン取引」にも一層努めていきたいと考えています。

 

当部署ではここ数年で二十代の若い社員も増え、社内も非常に活気づいてきたと感じています。若手の勉強熱心さや元気な姿を見ていると、トレーダーとして自分自身もっと頑張らなくてはいけないなという思いにさせられます。少しでも範となるような姿勢を見せていくことと、年長者として若手がやりがいを持って働くことのできる環境作りをしていくことが、ひいては顧客満足度の向上とマーケットの発展につながっていくと信じて、これからも精進していきたいと思っています。

 

1Day Schedule

06:00

起床

子どもの幼稚園の準備などをしながら、朝のニュース番組・Webでマーケット情報を収集。

07:00

出発

1時間ほどで秋葉原駅に到着。(職場が駅の目の前で助かります)

 

08:00

出社

今日は国債入札日!まずはチームミーティング。

08:40

前場開始

入札や国債買入オペ予定日は、取引が盛況に。

11:05

前場終了・昼休み

ラーメン、カレー、定食、中華、立ち食い蕎麦…秋葉原周辺では外食には困らない。

12:25

後場開始

大引け(午後の債券先物取引終了時刻)にかけて取引は活況に。

15:20

後場終了

15:30

イブニング・セッション開始

18:05

イブニング・セッション終了

今日の相場の振り返り&明日の準備。

19:00

退社

帰りの電車は癒しタイム。(好きな本を読んだり、好きな芸人の過去のラジオ放送を聴いたりして一日の疲れを癒す)

20:00

帰宅・夕食

子どもを寝かしつけた後は、録りためていたドラマを観るなど自分の余暇時間。

23:00

就寝

 

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